人間の想像力は、必ずしも 良い方向や 楽しい方向ばかりには向かない。苦しく残酷な恐ろしい方向へも展開する。哀しく切ない方向へも。

そこを あえて 自己の深淵へと潜行してゆくことで 人間は「真理」を獲得してきたのだと 想う。

自己内の想像世界は、正義の味方とか、いい人しか登場しない漫画やドラマみたいには 物語らない。妄想というのは、 不条理な、厳しい世界だとおもう。

そこで、ようやく【自己を発揮】。そうでないと、内心の沈殿の底で 遭難してしまうから。澱のような 膿みのような ねとねとのドロドロの世界で 未帰還に なるから。
「妄想の飛躍」
それが、作品になってゆくと おもう。

なにか、そぎ落とされたような。
乾いた 渇いた 

そういうものが 立ち上がる